昨日(2023年6月30日)、令和5年度の税制改正を反映した電子帳簿保存法に関する取扱通達及び「電子帳簿法一問一答(Q&A)」が公表されました。
Q&Aは、電子帳簿関係、スキャナ保存関係、電子取引関係の3種類に分かれてますが、すべての事業者に影響を与える「電子取引関係」のQ&Aの主要な改正点をみていきましょう。

今回、電子取引については、新たに9個のQ&Aが追加されました。その中でも多くの事業者に関連するものとして次のようなものがあります。(なお、以降の太字部分は作者が加筆しています)

問12 当社の課税期間は、令和5年4月1日から令和6年3月31 日までですが、令和6年1月1日以後に行う電子取引の取引情報については、課税期間の途中であっても、令和5年度の税制改正後の要件で保存しなければならないのでしょうか。

【回答】
令和6年1月1日以後に行う電子取引の取引情報については、令和5年度の税制改正後の要件により保存しなければなりません。

問46 検索機能の確保の要件が不要とされる「電磁的記録を出力した書面であって、取引年月日その他の日付及び取引先ごとに整理されたものの提示若しくは提出の要求に応じることができるようにしている場合」について、具体的にはどのように書面を整理しておけば要件を満たすことになりますか。

【回答】
以下(1)~(3)までのいずれかの方法により整理する必要があります(取扱通達7-3)。日頃から書面に出力して所定の整理をしておき、税務調査の際に遅滞なく提示又は提出(以下「提示等」といいます。)できるようにしてください。
(1)課税期間ごとに、取引年月日その他の日付の順にまとめた上で、取引先ごとに整理する方法
(2) 課税期間ごとに、取引先ごとにまとめた上で、取引年月日その他の日付の順に整理する方法
(3)書類の種類ごとに、(1)又は(2)と同様の方法により整理する方法

なお、その授受したデータの様態に応じて、検索機能を確保した電子データ保存と、出力した書面により管理している電子データ保存とが混在しても、税務調査等の際に提示等を求められたものを遅滞なく提示等できる限りにおいては差し支えありません。

問49 1ヶ月分の取引がまとめて記録された納品書データを授受した場合、検索要件の記録項目については、記録されている個々の取引ごとの取引年月日その他の日付及び取引金額を設定する必要がありますか。

【回答】
検索要件の記録項目としては、個々の取引ごとの取引年月日及び取引金額として記録されているものをそれぞれ用いる方法のほか、その電子取引データを授受した時点でその発行又は受領の年月日として記録されている年月日及びその電子取引データに記録された取引金額の合計額を用いる方法としても、その取扱いが各課税期間において自社で一貫した規則性を持っていれば差し支えありません。

問50 1回の見積りに関して、異なる取引条件等に応じた複数の見積金額が記録された見積書データを授受した場合、検索機能における記録項目である「取引金額」についてはどのように設定すればいいですか。

【回答】
一つの取引に関して、異なる取引条件等に応じた複数の見積金額が記録された見積書データを授受した場合、検索機能における記録項目である「取引金額」については、課税期間において自社で一貫して規則性を持っている限り、見積書データに記録されている見積金額のうちいずれの見積金額を用いても差し支えありません。

問61から問65においては、令和5年度の税制改正において創設された新しい猶予措置が認められる場合の「相当の理由」の内容及び運用方針について説明されています。

追加されたQ&A以外にも令和5年度改正による見直しは広範囲に及んでいますので、前回からの変更箇所を中心にあらためて確認することをお勧めします。