日経SYSTEMS誌(日経BP社)に連載している、「財務会計丸分かり」実践編 第3回 「会計帳簿の仕組」(2006年12月号掲載)への質問事項についてご回答します。

連載を続けてきてわかったことは、読者からの反応は、内容の難しさに比例しているということです。やはり、わからないところが気になる方々が多いということでしょうか。
一方、見方を変えれば、私の表現が未熟ということでもありますので、この場を利用してできるだけ補足していきたいと思います。

今回の会計帳簿は、なじみが薄い領域ですので、理解しづらかった方々が多かったようです。多くのご質問は、「そもそも、会計帳簿とはこういうものではないだろう」といった主旨のものです。
いわゆる「簿記」によって段階的に転記を行っていく帳簿組織の感覚と、今回の説明方法にギャップを感じられたようです。ご質問のとおり、本来の帳簿組織とは「簿記の世界」における概念であることは間違いありません。
今回の連載は、読者対象であるSEの方々の理解を助けるためのものですから、今回の説明に違和感をもたれた方々については、従来からの考え方を変更していただく必要はございません。

また、本文中のSQL文では、記載したような帳票はできないという指摘を多く(特に身近な方々より)いただきました。これも、ご指摘のとおりでございます。本文中のSQL文は貸借の区分を考慮していないため、貸借が合計されてしまいます。
図中の注釈に付した「借方・貸方を考慮した上で金額を合計すると」という一文でご容赦ください。貸借区分を考慮したSQL文を記載すると、今度はSQL文の意味がわからなくなってしまうため、敢えて省略した記載にした次第です。

その他にも、ご疑問等ございましたら、お気軽にご質問ください。
また、申し遅れましたが、当ブログに氏名、その他、ご質問者の素性に関わる情報を記載することはありません。また、質問内容自体の記載も望まれない場合にはその旨を記載して、メールをご利用いただければお約束は遵守いたします。