その後、情報システム委員会はIT委員会へ、さらに名称を改め、平成15年にIT委員会報告第1号「財務諸表監査における情報技術(IT)を利用した情報システムに関する統制リスクの評価(中間報告)」を公表し、会計監査におけるの情報システムの位置づけと対応方法が整備されました。

この委員会報告は、平成14年1月に行われた監査基準の改訂によって、監査基準内に以下の文言が盛り込まれたことを受けたものです。

「監査人は、企業が利用する情報技術が監査に及ぼす影響を検討し、その利用状況に適合した監査計画を策定しなければならない。」

これによって、会計監査においてもシステム監査的なアプローチが必須の項目となりました。なおIT委員会報告第1号は、現在は廃止され、その内容はIT委員会報告第3号「財務諸表監査における情報技術(IT)を利用した情報システムに関する重要な虚偽表示リスクの評価及び評価したリスクに対応する監査人の手続について」に引き継がれて、現在に至っています。