10月30日付で日本公認会計士協会IT委員会からIT委員会研究資料第8号「情報インテグリティ」が公表されました。

http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/20161031vfi.html

この資料はAICPA(米国の会計士協会)及びCICA(カナダの会計士協会」)から公表されたホワイトペーパー「Information Integrity」を日本公認会計士協会が翻訳許諾の下で翻訳したものです。

20161207

この資料の目的は、冒頭に以下のように記されています。

本ペーパーの目的は、情報インテグリティの意味を定義し、その文脈を情報の利用者、作成者及び業務実施者に提供することである。 

実際、この「インテグリティ」という単語は我が国のシステム管理基準 等にも頻繁に用いられていますが、その意味について説明するのが難しい用語です。

当資料では、情報インテグリティを以下のように定義しています。

情報インテグリティは、当該情報の主題についての表現の忠実性及び情報の用途への適合性と定義される。

(原文)
In this paper, information integrity is defined as the representational faithfulness of the information to the underlying subject of that information and the fitness of the information for its intended use.

この定義だけでは、その意味するところを十分に表現できませんので、事例を交えた詳細な解説が行われています。

私自身、今まで頭の中で、 「インテグリティ=完全性」 といった単純な翻訳を行っておりましたが、この資料では完全性も含んだもっと広い概念として捉えられており参考になりました。
システム監査に携わる方だけではなく、会計監査に携わられている方々にとっても有益な資料でしょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加