先日、らくからちゃ氏のブログ 「ゆとりずむ」Rootport 氏 の著作 『女騎士、経理になる。』が紹介されネット上の話題になりました。
そこで、今回は、本書『女騎士、経理になる。』を取り上げてみましょう。

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(Disclaimer)
評者である私自身も同類の会計コミックを上梓しているため、書評の中立性に問題が生じる恐れがあります。

本書は、Rootport氏のツィートを原作としてコミック化したもので、 『ファンタジー』『会計』 の融合という革新的なアプローチがとられています。

私のような中年オヤジにとっては、『ファンタジー』系のストーリーや絵柄がちょっと厳しいのですが(お恥ずかしい話ですが、文中に出てくる「オーク」や「エルフ」といった単語が固有名詞なのか一般名詞なのかがわかりません)、話のところどころに挿入された会計ネタの面白さは、ツウをうならせるものです。

『ファンタジー』と『会計』の融合という点でも破たんなくまとめられており、その切れ味はかつての名番組『カノッサの屈辱』を思い起こさせます(このネタがわかること自体、相応の年齢)。

私も、かつてビジネスコミックを製作したことがあるのですが、その経験から、本書の中で一番共感したのはあとがきに書かれている作画担当の三ツ矢彰氏への謝辞です

「最後に、最大の賛辞を作画担当の三ツ矢彰先生に送りたい。私の乏しい語彙では、この気持ちを伝えるのに十分な言葉がみつからない。」

本当に、マンガ家の方々の才能というか能力はすごいものがあります。
その製作過程を拝見すると「最初のこれが、最後には、こんな形になるのか!」と感心しきりです。
今回の作品もRootport氏の原作の面白さだけでなく、それをコミックとしてまとめあげた作画担当の三ツ矢彰氏(または途中に協力されたシナリオライターの方も含め)の尽力の賜でしょう。

ストーリーで会計を教えるというアプローチは、既に山田真哉氏の「女子大生会計士の事件簿」シリーズや林總氏の「餃子屋とフレンチ」シリーズが偉大な実績を残しておりますが、「ファンタジー」と「会計」を融合したRootport氏の革新性に、我々(勝手に一緒にするな!)会計士は立ち向かうことができるのでしょうか?

そこで(?)私も「革新性」という点においては会計史上に残るであろう新作を用意いたしました。

『矢印を目でなぞるだけ! 一瞬でわかる決算書の読み方』
(まだ、書影も作者名も入ってませんが、私の作品です)

おいおい「12歳」とか「2時間」でわかるの次は「一瞬」かよ!

「目でなぞる」んじゃなくて「目で追う」だろう!

と鼻白む読者の皆様の顔が思い浮かびますが、次回作はかけねなしに「一瞬」で決算書が読めてしまいます。
そのために、 「B/S似顔絵分析法」 に続く新しい方法論を開発しました。
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その秘密の封印が解かれるのは3月23日です!
こうご期待ください!

(ということで、今回は書評から無理やり、自作のティーザー広告に持ち込んでしまいましたが、刊行2週間前ということでご勘弁)

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