このたび、拙書『マンガでやさしくわかる決算書』が、2015年の刊行から17度目の増刷となりました。
これも、ひとえに読者並びに営業部門を中心とした日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)の皆様のご協力のおかげです。この場をお借りして御礼申し上げます。

2025年における紙と電子版の販売額が、全国出版協会の出版指標にまとめられています。

紙が9,647億円、電子版が5,815億円で、出版市場全体では紙6割、電子版4割の割合です。
電子版の内訳のほとんど(約9割)は電子コミックなので、電子コミックを除いた電子版の文字書籍の販売額は542億円。一方、紙のコミック類は「雑誌」として集計されていますので、紙の「書籍」販売額5,939億円を使って文字書籍における紙と電子版の割合を推察すると、およそ紙9割、電子版1割になり文字の書籍については紙版が優勢にみえます。

ここまでは販売額ベースの統計であるため、定価販売が維持されている書籍と割引可能な電子版では冊数ベースがまったく異なります。特に電子版はサブスクで読み放題といった形態が一般的であるため冊数ベースでは圧倒的に電子版の出荷数が上回っています。実際、この「マンガでやさしく決算書」においては、電子版の冊数は紙の約8倍程度になっています。
したがって、読者へのリーチという点では電子版の方が圧倒的に浸透しているのが現状です。

出版業界では、数年前に新刊書店の店舗数が1万店を下回ったのが話題になりましたが、同様に、今年の統計で紙書籍の販売高が1兆円を下回ったことも話題になりました。
紙などの原料高で書籍単価がこれだけ上がっていても販売額が下降しているのですがから、冊数ベースでの落ち込みはさらに拡大しています。
長期的には紙書籍は専門書領域だけに限定された出版形態になっていくのでしょうが、街の書店を守るためにも、本は最寄りの書店でご購入ください。