先日、オーストラリアのシドニーへ行く機会がありましたので、以前の台湾韓国欧州に続きシドニーの書店事情についてまとめておきます。
シドニーといえばオペラハウスやハーバーブリッジが有名ですが、これらがあるロックス、サーキュラーキー地域は観光地のため書店は見当たりません。

サーキュラーキーを南下したシティ中心部はビジネスビルと商業施設が集積した銀座のようなエリアです。ここにはDYMOCKS書店の本店があります。DYMOCKSはオーストラリア最大の書店チェーンで、シドニーを中心に約50店舗を展開し、日本における紀伊国屋書店や丸善のような位置づけになります。中でもシドニー本店は、1930年に建てられたアールデコ調のDymocks Buildingにある大規模書店です。3フロアを有する巨大な店舗ですべてのジャンルがそろっています。

ビジネス書の会計(Accounting)の棚をみてみると、米国のペーパーバックで有名なDummisシリーズが中心でオーストラリア独自の書籍は見当たりません。

また、1階フロアの半分は文房具売り場になっており、韓国の誠品書店同様、書籍以外の販売にシフトしているようです。

シティ中心部にはABBEY’S BOOK STOREという中堅書店がありました。1階と2階の2フロアがあるのですが、2階のフロアは語学テキストを揃えたLANGUAGE BOOK CENTREとファンタジー小説とSFだけを集めたGALAXY BOOKSTOREに分かれており専門化を進めています。

中心部西側のウォーターフロントを再開発したバランガルー(barangaroo)は、最新のオフィスエリアです。日本の高輪ゲートウエイといったところでしょうか。ここにある書店 Titleはさらに専門化を徹底しており、音楽と映画、子供向け絵本しか扱っていません。フロアの1/3はアナログレコード売場になっており、HPを見てみても書店というよりレコードショップと呼んだ方が適切かもしれません。

ちなみにTitleの向かいのビルにはKPMG、隣のビルにはAccentureが入っていますのでビジネス書を置いても売れると思うんですが、そう単純な話でなないようです。

シティ中心にある大規模スーパーBIG Wは日本のイオンや西友のような食料品を中心としたディスカウントスーパーです。

その2階にブックコーナーがありました。日本や欧州の場合、スーパー内の書籍コーナーは雑誌類が中心になるのですが、こちらに並んでいるのはペーパーバックが中心で雑誌類はほとんど置かれていませんでした。

シティ中心部には紀伊国屋書店も出店しています(無印良品と同じビルです)。

この店舗は2020年度オーストラリア出版業界アワードの最優秀書店賞(Bookshop of the year)を受賞しており、特にマンガの品ぞろえは圧巻です。こちらには日本語書籍のコーナーがあり、ビジネス書も2棚ほど設けられています。

そちらをよく見ていきますと・・・

私がお手伝いした「会計の地図」(著者 近藤哲朗、沖山誠)も並んでおりました!
オーストラリア在住の方々も、本書をご購入いただければ日本語で会計が学べます!

シドニー中心部の書店は上記店舗がほぼすべてであり、むしろレコード店の方が多いのが現状です。シドニーにおいても大型店舗への集約と専門書店への分化が進んでいるようです。
(なお、豪州のインフレと円安の相乗効果でシドニーの物価は日本の約2倍になっています。本とレコードは日本で買うことをお勧めします。)